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●いま中国・韓国での環境教育は?【日中韓・環境教育ネットワーク】

三津野 真澄

前回ソウルの清渓川再生プロジェクトの報告をしたところ「なぜ極寒の12月下旬なんかに韓国に行ったの?」というご質問をいただきました。ごもっとも! では今回はこの旅(仕事ですが)の本題についてお話しましょう。

シンポジウム関係者
2日目のシンポジウム関係者。前列中央、背の高い男性は韓国環境大臣Lee氏。

平成12年2月、日中韓3カ国環境大臣会合で東アジアでの環境共同体意識の向上を図るため、「日中韓環境教育ネットワーク」(Tripartite Environmental Education Network・略してTEEN)の立ち上げが合意されました。

これを受けて平成12年11月に日本で第1回TEENシンポジウムが開催され、以後3カ国の持ち回りで開催されています。今年度は第6回韓国の番で、昨年12月に2日間にわたってソウルの延世大学で開催されたのです。20日は専門家によるワークショップ、翌21日は市民シンポジウムという日程でした。

今回のテーマはESD(Education for sustainable development 持続可能な発展の為の教育)。国連は2005~14年を「ESDの10年」に制定として重要視しているからです。
1日目は3カ国の研究、行政、学校、NGOや企業などの立場からの発表が行われました。中でも興味深かったのは日本からの参加者である、松下電器産業社会文化グループ部長の森信之氏の発表でした。企業が環境教育分野で学校やNPO・NGOと協力していかに社会参加していくかという提言でした。
2日目は市民や学生を加えてのシンポジウムとなり、韓国の環境大臣も参加されました。テーマは「ESDに対する学校の役割」。韓国でも中国でも、環境保全のために環境教育は最重要というスタンスは共通しており、さまざまな取り組みの紹介がありました。
私は「循環型社会のための学校の役割」のパートで『SEP聖高エコプロジェクト』のタイトルで大聖寺高校の取り組みを発表しました(詳しくはニュースレターの前々号を)。
発表後に行われた討論で出された質問は、次の通りです。
「日本ではESD(持続可能な発展の為の教育)に関してどのようなカリキュラムが制定されているか」
「ESDの指導者はどのように養成されているか」
「日本のESDの教材について紹介してほしい」
私見ではありますが、実は日本の学校現場ではESDについて意識されたり議論されたりすることはほとんどありません。環境教育は年々活発化していますが、これを今後どのようにESDにつなげ発展させていくべきか。大きな課題をいただきました。
苦手な英語での発表だったので実は気の重いソウル行きでしたが、参加してよかったと満足感を得て帰国しました。もちろんキムチやプルコギはじめ韓国料理も堪能しましたよ!

環境教育用のバス
環境教育用のバス。専門家を乗せて全国の学校や地域を巡回指導する。TEEN参加者に公開された。

バスの内部
バスの内部には説明パネル、実験観察器具、プロジェクターやスクリーンなどが設置され、どこでも環境教育ができるよう工夫されている。